宣統帝溥儀(ふぎ)

  cf. 諱(いみな。生前の実名。英語の true name 「真の名」)は耀之(ようし)、廟号

   (びょうごう。天子<皇帝>の霊を廟に祭る際につける尊号)は、在位の途中で清朝

  が滅亡したため持たない。宣統は、「一世一元の制」の元号。一世は「一人の皇帝の

  時代」、一元は「一つの元号」の意味。溥儀の姓は愛新覚羅(満州語でアイシン・ギョロ)。

  その意味は、「黄金の人の趙姓」で、清朝を開いたヌルハチからの姓とされる。

   愛新(アイシン)は「黄金の人」を意味し、清が元々後金(こうきん)(南宋を圧

  迫した「金の後継者」)を国号としたことに由来。

   覚羅(ギョロ)は、北宋の皇帝姓である「趙」(北宋の建国者は趙 匡胤)を意味す

  る。金はその北宋を滅ぼしているが、ツングース系女真(女直)族(満州族と改称)

  にはこの姓が多かったとされる。